- もっと売上を伸ばしたい
- 営業活動を効率化したい
- 人材不足に対応したい
そんな経営者や担当者に向けて、この記事ではデジタルを使って営業活動を効率化・レベルアップするための方法をお伝えします。
営業DX(デジタルトランスフォーメーション)とは
DX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉が巷でよく聞かれるようになりました。
横文字のため分かりにくいですが、DXはシンプルに言えば「デジタルを活用して競争優位性を作る」という意味です。
その考え方を応用して営業活動においてもデジタルを使って競争優位性を作るのが営業DXという考え方。
ステップを踏んで考えることで、誰でもどんな企業でも営業DXが進められるようになります。

DX(デジタルトランスフォーメーション)の意味や進め方などは【図解】DXとは?定義やデジタル化との違い、進め方など徹底解説もご参照ください。
営業DXが必要な背景
営業活動こそDXが必要な背景を3つのポイントから解説します。

営業DXが必要な背景1:オンライン浸透
コロナショックの影響により、人々のオンラインに対する受容度は大きく変わりました。
具体的に、例えば以下のような変化が現れています。
- これまで対面の商談しか受け付けていなかった企業がオンライン商談を一般化
- BtoBの購買でもネットを通じた受発注が広く普及
- 一般消費者のECサイト利用率が大きく向上
これまでの慣習にとらわれる企業が衰退する一方、環境の変化に上手く対応する企業が業績を伸ばしています。
営業DXが必要な背景2:人材不足への対応
日本の大半の企業が抱える人材不足という課題。
営業担当についても例外ではなく、多くの企業で営業を担える人材が不足しています。
一方、営業担当の多くは既存の業務にムダを感じています。
参考:日本の営業に関する意識・実態調査(HubSpot Japan株式会社)

デジタルで完結できることはデジタルに置き換え。
ムダな業務は極力減らし、人が介在することで生み出せる価値に注力することが重要と言えます。
営業DXが必要な背景3:ツールの進化
多くの企業がデジタルを活用した営業サービスをリリースしています。
昨今のサービスはSaaS(Software as a Service:サービスとしてのソフトウェア)の形態で提供されるサービスが一般的になっています。
SaaSは買い切り型ではなく定額課金でパッケージソフトを提供するため、短期間で機能改善を重ねていけるのが特徴。
時代の変化に合わせて高機能なサービスが続々とリリースされているのも、企業の営業DXが加速している背景にあります。
営業DXの全体像
営業DXを進めていく上では、営業プロセスの分解が欠かせません。
toC、toBといった顧客の属性や業界ごとのビジネスの形態によって様々ですが、一般的に営業プロセスを分解すると次のような流れになります。
- 見込み客の獲得
- 見込み客の育成
- 提案
- 契約
従来、営業が飛び込み訪問や郵送DM、リストへの荷電で見込み客を獲得、その見込み客に対して訪問して商談し契約を獲得するという流れが大半です。
これをデジタルを活用してプロセスを変革すると、以下図のようになります。

ここに挙げたものが全てではありませんが、営業DXのイメージをつかんでいただくためにご参照ください。
見込み客の獲得
見込み客の獲得にはWebマーケティングやSNSマーケティングを始めとしたデジタルマーケティングの活用が有効です。
デジタルマーケティングを成功させるためには専門的な知識が必要ですが、適切に進めれば大きな効果が期待できます。
Webマーケティングについては【最新】WEB集客・ネット集客とは?はじめてでも成功する秘訣を公開を、
SNSマーケティングについては【完全版】SNS集客が丸わかり。絶対に成功する8つのステップとは?をご参照ください。
デジタルマーケティングで見込み客を集めたら、MA(マーケティングオートメーション)ツールを使うことで見込み客の顧客を分析して最適なタイミングで最適なアプローチを行うことができます。
見込み客の育成
見込み客を獲得したら、その顧客に自社商品やサービスを理解してもらう必要があります。
従来の営業プロセスでは営業担当者が実際に訪問して商品やサービスの説明を行うことが一般的。
しかし本当にすべての潜在顧客に対して訪問説明が必要でしょうか?
冒頭にも述べた顧客のオンライン行動の浸透によって、チャットボットやステップメール、動画を使った説明で十分に顧客の育成ができることが分かっています。
さらに最近ではインサイドセールスも多くの企業で採用されています。
※インサイドセールスとは、顧客の認知や関心を高める目的で電話やオンライン会議を用いて顧客と接点を持つ方法。いきなり売り込むのではなく、効果的なヒアリングなどによって自社商品やサービスについての購買意欲を高めるのが役割。
提案
ここまでのプロセスである程度顧客の興味関心を高めたら、実際に提案を行います。
最近ではオンライン商談で提案、契約まで完結するようになっています。
見込み客の獲得から提案まで一連のプロセスを支えるのがSFAやCRMといった営業支援・顧客管理ツール。
これまでブラックボックス化されていた顧客情報や商談の状況を可視化することで、効果的な営業活動が可能になります。
関連記事:【図解】CRMとは?意味やSFA・MAとの違いをわかりやすく解説
契約
顧客の合意が得られたらいよいよ契約。
コロナショックの影響で、物理押印に代替する電子サインも広く普及しました。
見積書や請求書、領収書も紙ではなくデジタルデータでやり取りする時代。
こうした各種書類を会計ソフトと連携することで、さらなる業務効率化が図れます。
営業をDXするメリット
営業をDXすると、どのようなメリットがあるでしょうか。
主なメリットを3点解説します。

営業DXのメリット①:売上が増加する
営業DXを進めることで、売上の増加が期待できます。
- 従来リーチできていなかった潜在顧客にもアプローチができる
- 顧客の興味関心を分析して、最適なタイミングで最適な提案ができる
- 一度購買した顧客にも継続的にアプローチができる
ポイントとなるのはデータの活用。
最適なツールを導入して運用することで、これまで見えていなかった顧客行動データの活用ができるようになります。
営業DXのメリット②:業務の効率化が図れる
既存の業務を大幅に効率化できることも営業DXを進めるメリット。
- ムダな社内会議や報告に時間を割かなくてよくなる
- 営業担当者の移動時間や資料作成の時間を減らせる
- 契約手続きや契約管理などの事務作業の時間も削減できる
営業DXによって、営業担当者が「ムダ」だと感じる時間を削減できます。
経理などのバックオフィス業務ともデータを連携することで、事務作業にかかる負担も大きく削減できるのもポイントです。
営業DXのメリット③:マネジメントの精度が上がる
これまでどうしても属人的になってしまっていた営業活動。
評価もブラックボックス化している企業も多いのではないでしょうか。
営業DXを進めることで、すべての活動が可視化できてマネジメントの精度も向上させることができます。
営業をDXする際の注意点
ここまで営業DXを進める必要性やメリットを解説しました。
一方、やり方を間違えると時間と費用だけがかかってしまい全く効果が出ないといったこともあり得ます。
営業DXを進める際の典型的な失敗パターンを挙げます。
失敗する営業DX①:ベンダーから勧められたツールをいきなり導入する
特定のベンダーから提案されるサービス。
言われるがまま導入し、結局何も使えなかったという事例が全国各地で発生しています。
会社全体、あるいは営業全体の戦略に合った提案ができるITベンダーは多くありません。
盲目的に提案を受け入れることのないように注意しましょう。
失敗する営業DX②:ツールを導入すれば成功すると思っている
「我社もDXを進めなければ」
こんな危機感も大事ですが、ツールがすべてを解決することはありません。
営業DXも会社としてのDXも既存業務プロセスの変更を伴うため、決してカンタンなものではありません。
「とりあえず使ってみるか」でツールを導入するのは避けてください。
失敗する営業DX③:継続的に改善する体制がとられていない
しっかり戦略も立てて適切なツールを導入し、業務プロセスも変革できた。
それでもまだ十分とは言えません。
デジタルの大きな強みは、データの可視化と分析ができること。
可視化されたデータを見ながら常に業務を改善していくことが、DX成功の秘訣です。
営業DXの進め方
ここからは営業DXを実践するためのステップを解説します。
業界や顧客属性、組織の規模によっても変わってくるので、あくまで一例として参考にしてみてください。
まずは営業DXを実践する目的を言語化します。
営業DXは営業現場の既存プロセスを大きく変えることになるので、現場に納得感がないと絵に描いた餅に終わります。
- 短期的な視点だけでなく、中長期的に営業DXを進める目的は何なのか
- なぜ既存のプロセスまで変える必要があるのか。
- 将来的にどのような姿を目指すのか。
経営者と責任者を混じえてしっかりと協議し、現場が納得できるレベルまで言語化する必要があります。
営業DXを進めるにあたっての責任者と主要組織を決定します。
責任の所在があいまいだと、「手を付けたはいいがだれが何をやっているか分からない」状況に陥りかねません。
ステップ1で定めた中長期的な目的を達成するために、何をいつまでに進めればよいかを設定します。
- 営業プロセスを分解し、どこから始めるかを決める
- 全体のスケジュールを策定する
- KGI(定量化したゴール)とKPI(KGI達成までの各プロセスの達成度)を測るもので、ゴールまでの中間指標)
スケジュールとKGI・KPIは組織全員に共有することが望ましいです。
ここまで来てはじめてツールを選定します。
昨今、営業DXに関するツールは数多く世に出ています。
玉石混交でツール選定に迷われる企業も多いです。
信頼できる第三者に相談してツールを選定することも選択肢の一つです。
着手して終わり、導入して終わりでは意味がありません。
しっかりと結果に結びつけるために、定期的に進捗と状況を確認し改善してくことが重要です。
デジタルを活用した新規事業や人材育成はBIZGROWにご相談ください
この記事では営業のDX推進についてその意義や進め方を解説しました。
一方、次のような悩みを抱える経営者や担当者の方も多いのが実情。
- ゴールや目的をどう設定すればよいか分からない
- 既存の営業部隊がやり方を変えてくれる気がしない
- 何から始めてツールをどう選べばよいか不安
適切に営業のDX化を進めれば長期的に大きな利益を得ることができますが、多くの企業はそれを実践することに苦労しています。
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