
・MAツールってよく耳にするけど何?
・いろいろなMAツールがあるけどどれを選べばいいの?
・そもそもMAって、何?
企業の間で導入が広がってきたMA。
しかし、その意味や効果を知らない経営者・担当者もまだまだ多いです。
MAを理解して使えないと、これからの時代絶対に損します。
デジタルを活用した新規事業・人材育成のサポートを行っているBIZGROW編集部が、MAのすべてを徹底解説します。
MA(マーケティングオートメーション)とは
MAとはマーケティングオートメーション(Marketing Automation)を略した言葉で、新規顧客の獲得や見込み顧客の育成といったマーケティング活動を自動化するためのツールのことです。
MAは「顧客情報の収集や蓄積」「見込み顧客の育成」「マーケティング施策の分析」の3つの要素で成り立っています。
MAによって効率的に集客した見込み顧客を顧客に変えることができるため、売上増加につながります。


MAとCRM、SFAの違いは?
よくMAと間違われるCRMやSFA。
CRMはカスタマーリレーションマネジメントの略称で、顧客管理全般の概念やそれを行うツールを指します。
SFAは、営業管理に特化したツール。
それらに対してMAはマーケティングに特化して、見込み顧客の管理や育成、集客の施策実行の管理や自動化を行うツールです。


CRMについて詳しくは【図解】CRMとは?意味やSFA・MAとの違いをわかりやすく解説をご参照ください。
MA(マーケティングオートメーション)が求められる背景
近年では、社会環境の変化やテクノロジーの進歩でニーズの多様化が進んでいます。
パソコンやスマートフォンの普及によりニーズが多様化し、その変化に対応するためにマーケティングの効率化や自動化が求められました。
「MA元年」と呼ばれた2014年から日本ではMAの認知や導入事例が増えはじめ、MA市場は急速に成長しています。
MAの国内市場規模
矢野研究所が2020年に発表した調査によれば、国内のMA市場は拡大が続いています。
2020年のMA市場は447億円で、2025年には737億円に達すると予測されています。
ユーザーの認知度も向上しており、大企業だけでなく企業の導入事例も増え続けています。
オンライン上での顧客の行動分析や顧客アプローチの強化は必須で、今度もデジタルマーケティングの需要は高まる一方です。


企業のMA導入状況
ディップ株式会社の調査によれば、企業の21%がすでにMAツールを導入しています。
導入した企業からは「業務にかかる手間が削減できた」「社員のデジタルリテラシーが向上した」といった回答が寄せられました。
参照:営業部門のデジタルツール導入状況を徹底調査 大企業と企業で「オンライン商談ツール」導入に30pt以上もの差
MA(マーケティングオートメーション)のメリット
企業がMAを導入するメリットは以下の5つです。
- 見込み顧客の囲い込み
- 見込み顧客の効果的な育成
- 営業の効率化
- 営業の属人化の防止
- 顧客との関係強化
それぞれのメリットについて詳しく解説します。
見込み顧客の囲い込みができる
会員登録したり、メルマガ登録したりしている見込み顧客のさまざまな情報をデータ化し、コンタクトをとり続ける作業には時間と労力が必要です。
MAツールを導入すれば見込み顧客の情報を一元管理でき、ステップメールやセグメントメール、コンテンツの提供などで効率的にコンタクトをとり続けられます。
関連記事:ステップメールとは?メルマガとの違いや成功する作り方を解説
MAツールを使えば、効率的に見込み顧客の囲い込みが可能です。
見込み顧客の効果的な育成ができる
MAツールを導入すれば、見込み顧客の過去の行動履歴を分析して関心の高いジャンルを把握できます。
顧客の興味が判明すれば、配信するメールやコンテンツの内容を効果的にアレンジできます。
見込み顧客の購買意欲を刺激し、自社の顧客となるように育成できます。
営業の効率化
購買意欲の高い見込み顧客のリストを営業に渡し、効率的な営業を行うことが可能です。
属人的な営業スタイルはスタッフによるバラツキが大きく、優秀なスタッフでないと多くの成約をとれませんでした。
しかし、MAツールで購買意欲の高い見込み顧客を抽出すれば効果的かつ効率的に営業が可能です。
成約に結びつく可能性の高い見込み顧客に優先して営業でき、営業活動全体を効率化することにつながります。
営業の属人化の防止
これまでの企業の営業活動はスタッフの力量に左右される部分が大きく、優秀なスタッフが多くの案件を抱える一方で、優秀でないスタッフは案件の取りこぼしが発生していました。
MAを活用すれば誰でも見込み顧客のリストを確認でき、自社の製品やサービスへの関心度もわかります。
MAは営業の属人化を防止し、フラットで効率的な営業体制の構築をサポートします。
顧客との関係強化
スマートフォンやパソコンの普及によって、営業が売り込みを行う機会は激減しています。
多くのユーザーはWeb上で商品の情報を探すようになりました。
こういった状況で求められるのは、商品の検討を開始したタイミングで自社商品を想起してもらうことです。
MAツールであれば、Web上で接点を持った顧客に継続してアプローチし、コミュニケーションをとり続けることができます。


MA(マーケティングオートメーション)のデメリット
MAを導入するデメリットも考慮しなければなりません。
- 見込み顧客のデータ化が必須
- 専任の運用者が必要
- 効果を発揮するまで時間がかかる
見込み顧客のデータ化が必須
MAツールを導入して最初にする作業は、メルマガ会員や資料請求した見込み顧客のMAツールへの登録です。
見込み顧客の管理が紙ベースの場合はデジタル化が必要ですし、別のソフトで管理していた場合は移行の手間がかかります。
見込み顧客の数が膨大な場合、多くの手間と労力が必要です。
専任の運用者が必要
MAツール運用のためには、知識を持った専任の運用者が必要です。
専任の運用者を任命すれば、その分だけ人件費もかかります。
もし専任の運用者をおけない場合は、サポートが充実したMAツールを選ぶようにしましょう。
効果を発揮するまで時間がかかる
見込み顧客の育成や囲い込みにはある程度の時間が必要です。
MAツールを導入してすぐに効果が出るわけではありません。
成果が出るまでの間も、MAツールのランニングコストや専任運用者の人件費は必要なので注意しましょう。


MA(マーケティングオートメーション)の主な機能
MAツールに一般的に搭載されている機能について解説します。
MAツールによって搭載されている機能が異なるため、導入する際には自社に適切な機能が搭載されているかどうかチャックしましょう。
リード管理機能
見込み顧客のことをリードと言います。
MAツールには自社サイト、メール、ランディングページなどいろいろな接点で得た見込み顧客を一元管理できる機能があります。
氏名、職業、性別、年齢、役職、メールアドレス、趣味など顧客の情報尾を管理できます。
これらの情報の項目は自由に設定可能です。
スコアリング機能
見込み顧客一人ひとりの行動に対し、スコアをつける機能がスコアリング機能です。
見込み顧客の興味や関心の高さを、スコアリング機能は見える化できます。
スコアは自社で独自に設定できますので、ランク付けして営業に活用しましょう。
キャンペーン管理機能
条件を設定し、当てはまった見込み顧客に自動的にマーケティングを実施するのがキャンペーン管理機能です。
たとえば、スコアの高い見込み顧客がサイトの申し込みページを開いたとき、クーポンを自動で表示します。
メールマーケティング機能
メール広告、メールマガジン、ステップメールなどを使って、見込み顧客の囲い込みや育成をするのがメールマーケティングです。
メールマーケティング機能では、見込み顧客の情報に基づいたセグメントメールが配信できます。
他にも、会員登録をトリガーに配信するステップメールのように、見込み顧客の行動をトリガーにして配信することも可能です。
メール到達率、CTR(URLクリック率)、CVR(成約率)、開封率、配信停止率などの重要な指標を把握できますし、比較検証のためのA/Bテストも行えます。
オプトアウト管理機能
配信拒否のことをオプトアウトと言います。
相手がメール配信拒否したいとき、導線を設けて相手にそれ以上メール配信を行わないことが、特定電子メール法で定められています。
相手から配信拒否されたとき、MAツールでは自動的に配信対象からはずれる機能があります。
社内アラート機能
購買意欲の高い見込み顧客がサイトの閲覧やメール開封をしたとき、営業にアラートを派シンする機能が社内アラート機能です。
メールだけではなくChatwork、Slackなどさまざまなツールと連携できるMAツールもあります。
CRM・SFA統合機能
CRMは顧客情報を一元管理し、最適な形で活用して経営の合理化・効率化を図るツール。
SFAは営業が商談から受注に至るまでの進捗を可視化し、営業活動の管理を行うツールです。
それらのデータをMAに統合するのがCRM・SFA統合機能です。
CRMやSAFをMAに統合することで、部門間で同一のデータを共有できます。
Webコンテンツ作成機能
メールフォームや問い合わせフォーム、PDFのコンテンツかといったWebコンテンツを作成する機能がMAツールには搭載されています。
他にもランディングページやサイトの作成を行えます。
Webコンテンツ作成機能ではコンテンツを作成し、PVやUU、CTRを分析することが可能です。
SNS等との広告連携
SNSマーケティングはSEOマーケティング、メールマーケティングと同じかそれ以上に重要なマーケティング手法です。
SNSマーケティングとはソーシャルメディアを利用したマーケティング手法です。
ソーシャルメディアにはTwitterやFacebook、Instagram、LINE、YouTubeなどさまざまな媒体が存在します。
そういったSNSに掲載する広告などと連携する機能が、MAツールには搭載されています。


MAツールを比較するポイント
MAツールを比較するポイントについて解説します。
BtoBとBtoCのどちら向けか
MAツールは2つのタイプがあります。
- BtoB向け
- BtoC向け
BtoBは高額な取引になりがちで、稟議などで多くの人が関係します。
したがって、見込み顧客の育成機能を重視して選択しましょう。
BtoC向けは単価が低くなりがちで、導入までの期間も短めです。
しかし、BtoBと比べて接点が多くなりやすいという特徴があります。
そのため、メール、電話、アプリ、SNSといったさまざまな接点の履歴を一元管理できるMAツールが望ましいでしょう。
MAツールに求められる機能はビジネスモデルによって異なります。
BtoB向けとBtoC向けのどちらが必要なのか検討しましょう。
自社のリソースに合っているか
MAツールは導入後に運用し続けてはじめて成果が出始めます。
そのため、成果が出るまでの運用し続けるリソースが必要です。
MAツールは多機能なことが多く、使いこなすにはさまざまな知識、経験、技術が求められます。
自社のリソースが足りない場合は外部からリソース確保を検討するか、機能がシンプルで低価格なMAツールを選択しましょう。
サポートの充実度
せっかくMAツールを導入しても、使いこなせずに労力・費用が無駄になるのは避けたいところです。
労力や費用を無駄にしないためには、サポートが充実しているMAツールがおすすめです。
事前にサポートの有料・無料もチェックしておきましょう。
同業種・同規模の企業が導入しているか
同業種で同規模の企業が導入しているMAツールは、自社にとって最適な可能性が高く参考になります。
なぜなら、営業戦略やマーケティング戦略が似ていることが多いからです。
MAツールの導入事例などを参考に、どんな企業がそのMAツールを導入しているかチェックしましょう。


代表的なMAツール
代表的なMAツールを3つ紹介します。紹介する以外にもさまざまなMAツールがリリースされています。自社に最適なMAツールを選択しましょう。
Marketo Engage(Adobe)
Marketo Engage(マルケト・エンゲージ)はAdobeがリリースしているMAツールで、成果と効率を追求し、複雑化するマーケティングを多彩な機能でサポートします。
Marketo Engageでは、購買プロセスに応じたナーチャリング(見込み顧客の育成)で収益に貢献します。
購買プロセスに応じたステージ設計を実装可能で、クロスチャネルのナーチャリングを実現しています。
ホットリード(購買意欲の高い見込み顧客)を見える化し、営業とスムーズに連携します。
また、マーケティング業務を自動化し生産性を向上させます。
製造から金融、不動産、建設、IT、人材サービスなど幅広い業界でMarketo Engageは活躍しています。
実現したいマーケティング施策の規模に応じて、「Select」「Prime」「Ultimate」「Enterprise」といった機能範囲の異なるパッケージが用意されています。
MARKETING PLATFORM(SHANON)
SHANONのMARKETING PLATFORMは、マーケティング業務の自動化・効率化と一元的なデータ管理により、顧客との戦略的なコミュニケーションを実現するクラウドアプリです。
目的やプロセス、KPIを明確にし、MARKETING PLATFORMの導入から運用まで徹底的にサポートします。
MARKETING PLATFORMは各部門の衝突を減らし、部門間の連携を強化します。
企業がマーケター本来の業務である戦略的な売り上げ向上施策に専念できるよう、Webサイトの申し込みフォームの作成、製品情報のメルマガ送信、見込み顧客リストの作成といった業務の大半を自動化します。
SATORI
SATORIは1000社以上が導入しており、国内認知度No.1を謳っているMAツールです。
Webサイト上のコンバージョンを促したり、購買意欲の高まった見込み顧客に自動的にアプローチしたりできます。
たとえば、特定の条件に該当したターゲットリードに直接アプローチし、資料ダウンロードページへの誘導やフォームへの登録を促します。
問い合わせフォームや資料ダウンロードフォームは、SATORIなら簡単に設置できます。
くわえて、APIを利用することで既存フォームからSATORIへデータ登録することも可能です。
他にも、「ホットリードを抽出してテレアポを効率化」「外部サイトからCookieデータを獲得」「複数ドメインのアクションをトラッキング」といった高度なマーケティング施策も実現できます。
SATORIは料金を明記しており、初期費用は30万円、月額利用料金は14万8000円です。
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