2022年1月14日に花の定期便「bloomee」を運営するユーザーライクが21億円の資金調達を発表。
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その僅か3日後に、同様のサービス「HitoHana」を展開するBeer and Techが5億円の資金調達を行ったことを公表しました。
PR TIMES:フラワーとグリーンに特化したEC&サブスクリプションサービス『HitoHana(ひとはな)』を運営する株式会社Beer and Techが総額5億円の資金調達を実施
この記事では、図解を使ってBeer and Techの提供価値やビジネスモデル、将来性の予測をどこよりも分かりやすく解説します。
記事の後半では一般的に公開されていないBeer and Techの競争優位性や将来予測・上場観測を行っています。独自に算出しているものなので正確性は担保できませんが、参考情報としてご覧ください。
Beer and Techのミッション
HitoHanaを運営するBeer and Techのミッションは「ビジネスとテクノロジーの力で、古い産業の未来をつくる」。
花や植物に限らず、古い産業をテクノロジーで変えていくという思いが感じられます。
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Beer and Techの資金調達推移
出資を行ったグロービス経営大学院のリリースによると、今回の資金調達はラウンドC。
グロービス大学院が3,000万円。それ以外をニッセイ・キャピタルが出資しています。
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Beer and Techの提供価値
Beer and Techが提供する価値は「ECサイトによって花や植物を買いに行く手間を減らす」こと。
ユーザーライクが花のサブスクをメインに展開する一方で、Beer and Techは「ECサイト」を運営の軸にしてきました。
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Beer and Techのビジネスモデル
Beer and TechはサブスクとECサイトの都度購入で事業を運営しています。
都度ユーザーがECサイトで花や植物を買えると同時に、サブスクで定期的に花を届けるサービスも展開しています。
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Beer and Techの会社概要
なんとBeer and Techとユーザーライクは同じ2014年創業。
偶然にも同業が同じ時期に創業してしのぎを削っているようです。
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Beer and Techの業績推測・将来性や上場可能性も予測
Beer and Techの第7期決算公告では約8,200万円の赤字となっています。
なんと赤字の額もユーザーライクとほぼ同じ。
ここからは、その他の情報を基にBeer and Techの業績推測や将来性の予測、上場観測を行います。
※ あくまでBIZ GROWが独自に算出しているため、正確性を担保するものではありません。参考情報としてご参照ください。
Beer and Techの現状の業績推測
Beer and Techが公表している登録者数は20万人。
ユーザーライクの会員数が10万世帯に対して、2倍とも取れる数字です。
一方、ユーザーライクがサブスク事業をメインで展開しているのに対しBeer and Techがサブスク事業を始めたのは2020年。
登録者20万人は、その大半が単発で購入するECサイト会員であると言えるでしょう。
ユーザーライクの解説記事では同社の年間売上を5億から10億と推測しました。
感覚値ですが、Beer and Techの売上高はその半分程度と見ています。
Beer and Techの将来性予測
農林水産省の資料によると、日本の花き販売の市場規模は約5,000億円。
今後ネットを使って花や植物を買う人は増えると予想されますので、市場の魅力は十分にあります。
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一方で、気になるのは競争優位性。
まさにわかりやすくユーザーライクといった競合がいる中で、Beer and Techが今後どう戦っていくのかを注目したいです。
ユーザーライクが花のサブスクをメインで展開しているのに対し、Beer and Techの現在の事業の柱はECサイト。
配送するものが一律で決まったサブスク形態と比較して、個別の花や植物の在庫調整やサイト掲載のオペレーションコストが高く、収益も安定しません。
花のサブスクに関しても、花の色を選べるという差別化を図っていますがそれでもユーザーライクに比べると少し質が見劣りすると言えます。
また、「HitoHana」と「bloomee」のサイトのドメインパワーは以下の通り。
HitoHana:ドメインパワー47, トラフィック336K
bloomee:ドメインパワー56, トラフィック35K
※2022年1月時点情報
HitoHanaは「観葉植物」といったワードで上位表示が取れている一方、「花 定期便」といったワードではbloomeeに軍配が上がっています。
今後、HitoHanaとしてサブスクに力を入れていくのか、それともECに引き続き注力していくのが注目してみましょう。
Beer and Techの上場観測
Beer and Techは今回の調達がシリーズCと言われていますが、調達額および業績推測から見るに上場はあるとしてもまだ先と言えそうです。
累計40億円の資金調達を行っているユーザーライクのほうが、上場には近いと言えそうです。
当サイト「BIZ GROW」について
当サイト「BIZ GROW」は、成長企業のビジネスモデルや提供価値を解説することで一人でも多くの人が最新のビジネススキルを高めて仕事を楽しめるようにすることを目的としたサイトです。
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